初めて買ったCD

Virginia Astley Hope In A Darkened Heart(邦題:サム・スモール・ホープ) 1986作




私が初めてCDを入手したのは、CD発売以後、4年近く経ってからの事です。CDプレーヤーが高価でなかなか買えなかった事、CDの大きさやプラケースに違和感を持った事などがあります。
Virginia Astley
父親は映画/テレビ音楽の作曲家兼アレンジャー、兄はプロデューサーという家庭に生まれたヴァージニア・アストレイ、彼女の姉はザ・フーピート・タウンゼントの奥さんです。7歳からピアノ、10代でフルートを開始。ロンドンのギルドフォード・スクール・オブ・ミュージックを経て、シティ・ユニバーシティへ。この大学時代に、オーボエを専攻していたケイト・セント・ジョン(ドリーム・アカデミーのメンバー)と、オーボエ/ピアノ/コア・アングレ(=イングリッシュ・ホルン)を専攻していたニコラス・ホランド(ファン・ボーイ・スリーのディレクター)と出会い、"ラヴィッシング・ビューティーズ"を結成。3人でクラシックとフォークロアを共存させた静寂で美しい音楽を形成した。特にエリック・サティドビュッシーのアレンジには定評があったらしい。

ソロ活動開始後は、自らピアノ/オーボエ/フルートを演奏し、はかなくもどこか気高さまで感じさせる歌声と共に、薄氷のような世界観を構築。非常に寡作なアーティストではあるが、どの作品も丹念なつくりで彼女の人柄が窺い知れるようだ。3rdアルバムにあたる『Hope In A Darkened Heart』(86年)は、全10曲のうち6曲のプロデュース/アレンジ/ミックスを坂本龍一が担当。日本盤のみに収録され、シングルでも発売された「(Le Song) A Day, A Night」は、当時HONDAのCFソングに起用されていた。
しかし、なんと言っても「Some Small Hope」(サム・スモール・ホープ)!  このアルバム自体が坂本龍一のプロデュース・アレンジ・ミックスなのに加え、この曲ではDavid Sylvian(デヴィット・シルヴィアン)とのデュエットが最高!2曲目の「A Father」は日本で不二家ネクターのTVCMにも使われました。