39回目の曲目

VINCE TAYLOR & THE PLAY BOYS

BEAT BAND 特集です。

1. BLAND NEW CADILLAC ・・・VINCE TAYLOR & THE PLAY BOYS

2. SO FINE・・・ THE FOURMOST
3. SHAKIN' ALL OVER・・・ THE LOADS
4. TALLAHASSEE LASSIE ・・・CASEY JONES & THE GOVERNORS
5. SORRY SUZANNE・・・ THE HOLLIES
6. HOT PASTRAMI・・・ THE DARTELLS
7. BUMBLE BEE・・・ THE SEACHERS
8. ROLLIN' MAN・・・ FLEETWOOD MAC
9. GONE, GONE, GONE・・・ THE EVERLY BROTHERS
10. BABY COME BACK・・・ THE EQUALS
11. A SHOT OF R&B・・・ GERRY & THE PACEMAKERS
12. QUE SERA SERA・・・ EARL ROYCE & THE OLYMPICS
13. Dr. FEELGOOD・・・ JOHNNY KIDS & THE PIRATES

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1.ブラン・ニュー・キャデラック・・・ ヴィンス・テイラー&ザ・プレイボーイズ

1979年発表されたThe Clashの掛け値無しの名盤「London Calling」に収録のカバー曲、オリジナルは1959年4月に ヴィンス・テイラー&ザ・プレイボーイズ ( Vince Taylor & The Playboys ) がシングル"Pledgin' My Love" ( Parlophone R4539) のB面としてリリースしたものです。
ジーン・ビンセントやエルビスを始めアメリカン・ロックンロールにインスパイヤーされつつも独自のカラーを打ち出したワイルドでフランティックサウンドは後に登場してくるディビッド・ボウイやクラッシュなどにも強い影響を与えた。
2.ソー・ファイン・・・ フォーモスト

プロデューサージョージ・マーティンがプロデュース、ブライアン・エプスタインがなんどマネージャーだった。[1961年]英国リバプールで結 成されたロックバンド。4人編成でしたが66年にメンバーの1人が病死、(ギターのMike Millwardの急逝)その後3人編成で69年まで活動しています。リードボーカル,リードギター[Brian O'Hara:1942/3/12--1999/6/27]、リズムギター[Mike Millward: 1942/5/9--1966/3/7]、ベース[Billy Hatton:1941/6/9--]、ドラム[Dave Lovelady:1942/10/16--]がオリジナルメンバー。英国で63年から65年にかけ て6曲がチャートイン、63年に[Hello Little Girl]はLennon/McCartneyのペンによる曲で小粋なマージービート。
3.シェーキン・オール・オーバー・・・ ロード

その名もジョニー・キッド!本名フレデリック・ヒース、ロンドン出身で、眼帯付き!海賊のかっこうをして、ビートルズよりも早くビート・サウンドをぶちかましていました。フーがカバーした《 Shakin' All Over 》の、オリジナル・アーティストだったりもします。しかもジョニー・キッド自身の曲!日本での知名度はゼロだが、60年代の西独に、人気のあるドイツ人ビート・バンドがいた。
The Lords 。50年代末からスキッフルバンドとして活動し、世界的なブリティッシュ・ビート・サウンド・ブームに乗って64年にビート・バンドに路線変更。
4.タラハシ・ラシー・・・ ケーシー・ジョーンズ・アンド・ガヴァナーズ

このグループの前身であるCASEY JONES & THE ENGINEERSには、若き日のERIC CLAPTONやMANFRED MANNのTOM McGUINNESSが在籍していたのは有名ですよね。CASEY JONESはリヴァプールの出身ですが、かなり早い段階からロンドンに進出し音楽活動を始めます。しかし、上記のグループなどでも芽が出なかった彼は、新たに編成したグループGOVERNORSと共にお決まりの(?)ドイツ遠征へと向かいます。若き日のBEATLESの武者修行の地でもあったドイツはブリティッシュ・ビート・グループの人気が高く、イギリスではB級グループであった彼らもここでは熱狂的(?)な支持を得ることができました。
5.ごめんねスザンヌ・・・ ホリーズ


ホリーズというバンド名は、メンバーが好きだったバディ・ホリーBuddy Holly)に由来するという説と、命名時期がクリスマスシーズンでヒイラギ(holly)に由来するという説、またその2つを掛け合わせたという説がある。
6.ホット・パストラミ・・・ ダーテルズ

カリフォルニア州オックスナード出身のサーフ系インストR&Rグループ『ザ・ダーテルズ』。63年に〔アーレン〕からリリースされたファースト・シングルで、同年〔ドット〕ディストリビュート盤がポップ・チャート11位/R&B・チャート15位を記録したワン・ヒット・ワンダー作品です。
7.バンブル・ビー・・・ サーチャーズ


リヴァプールで結成されハンブルグで修行するというこの手のグループではお馴染みの下積み時代を送り、63年にデビュー。1stシングル「Sweets for My Sweet」を皮切りに、「Sugar And Spice」「Love Potion No.9(恋の特効薬)」などのヒットを放ち、押しも押されぬ人気者となる。その特徴はフォーク・ロック的なアプローチ。アコースティック・ギターや12弦ギターなどを取り入れ、一口にマージー・ビートとは括れないサウンドを展開し、シーンの中でも異彩を放った。しかしヒット曲のほとんどがカヴァーで、オリジナルが書けないという弱点が致命傷となり時代の流れに取り残されることに……。
その後もサーチャーズは、メンバー・チェンジを経ながら70〜90年代を生き抜き、現在も活動を続けている。60年代初頭にデビューしたグループとしては驚くべき長寿! これもひとえに、メンバーのミュージシャン・シップが本物であったことの証だろう。
8.ローリンマン・・・ フリートウッド・マック

1967年にイギリスで結成されたロック・バンド。40年を超えるキャリアを誇り、デビューから1970年代初頭までは主にブルースをベースにした音楽スタイル、1970年代半ば以降はポップバンドに転身し、そのいずれでも大成功を収めた。
9.ゴーン・ゴーン・ゴーン・・・ エヴァリー・ブラザーズ

「Bye Bye Love」「Wake Up Little Susie」「All I Have To Do Is Dream」「Bird Dog」「Devoted To You」「Problems」「Take A Message To Mary」「Cathy's Clown」などヒットを飛ばした。1960年代中旬以降ヒット曲には恵まれなかったが、その美しいハーモニーはビートルズサイモン&ガーファンクルに多大な影響を与えた。
10.ベイビー・カンバック・・・ イコールズ


UKのレゲエ・シンガーEDDY GRANTが在籍していた5人組ポップ・グループ、ロンドンのカリブ系のミュージシャンで結成されたThe Equals 。この曲は1968年当時イギリスやヨーロッパで大ヒットしているのですが、アメリカや日本ではあまり知られていないようです。言ってみれば60年代のレゲエの最大のヒット曲。Equals のリーダーは、知る人ぞ知るEddy Grant です。彼がロンドンで果たしたカリブ系のミュージシャンへの貢献は大きなものがあり、今に至るまで大きなリスペクトを贈られているミュージシャン。Clash も、アルバム「Sandinista!」の中で、このEquals の曲「Police on My Back」のカヴァーを演っています。
11.ア・ショット・オヴ・リズム・アンド・ブルース・・・ジェリーとペースメーカーズ

ブライアン・エプスタインがビートルズに続いてマネージメント契約を結んだのが、このグループ。スキッフル・グループを前身に結成され、リヴァプールのローカル・シーンではビートルズと人気を二分したという。そして63年、これまたビートルズでお馴染みのジョージ・マーティン・プロデュースのもと「How Do You Do It?」でデビューを果たし、以降3曲連続ヒット・チャートのNo.1を獲得するという快挙を成し遂げた。彼らの音楽性は典型的なマージー・ビートだが、当時としては斬新だったストリングスを導入したバラード「You'll Never Walk Alone」(64年)を発表するなど、新たな地平を拓いた功績は大きいだろう。
アーサー・アレクサンダーはイギリスで評価が高いR&B歌手の一人です。それもそのはず、ビートルズがカバーした「アンナ」やストーンズがカバーした「ユー・ベター・ムーヴ・オン」はいずれもこのアーサー・アレクサンダーの書いた曲です。
ただ、この人はこの代表作の2曲はオリジナルですが、他の作品は他人の曲が多いです。バリー・マン&シンシア・ウェル作の「Where Have You Been All My Life」なんかは最高としか言いようのない作品です。
12.ケセラ・セラ・・・ アール・ロイスとオリンピックス

この曲はDORIS DAYのバージョンとは完全に別物です。EARL ROYCE & THE OLYMPICSはリヴァプール出身のビート・グループです。彼らはこのCOLUMBIAからのデビュー作と、PARLOPHONEからの2ndシングルだけで終わってしまったバンドです。当然ですが、2枚のシングル共に全英チャート入りしませんでした。そんなマイナーな存在の彼らですが、プロデューサーはBEATLESでお馴染みのGEORGE MARTINです。EMI系のビート・グループらしく(?)実に端正に仕上げられています。ちなみに、彼らの「QUE SERA SERA」を聴いたGEORGE MARTINはひどく感動したようです。また、彼らは同郷のGERRY & THE PACEMAKERSの主演映画、『FERRY CROSSTHE MERSEY』にも出演しています。
OLYMPICSにリード・ギタリストとして参加していたGEORGE PECKHAMは、後にカッティング・エンジニアとして有名になる人です。
13. ドクター・フイールグッド・・・ ジョニー・キッズとパイレイツ

60'sブリティッシュ・ビート、そしてパブ・ビート・バンドの元祖、心の師が、ジョニー・キッドとそのバック・バンド、パイレーツなのだ。
ジョニー・キッドが若くして交通事故で死んでしまい、ジョニー・キッド&パイレーツとしては、まともにオリジナル・アルバムなど出さずに終わっちゃったけど、シングルをまとめた編集盤などで、そのビート・サウンドを味わえる。ジョニーのヴォーカルに関してはそれほど惹かれるトコはないけど、やっぱ、みんな憧れたそのバッキングがあまりにもカッコイー。
フーがカバーした《 Shakin' All Over 》の、オリジナル・アーティストだったりもします。しかもジョニー・キッド自身の曲!また、ビート系パブロックのファンのかたなら、バック・バンドであったパイレーツが70年代にミック・グリーン、ジョニー・スペンス、フランク・ファーリーの黄金トリオで復活したので、おなじみかもしれません。

極めつけは、やはり黄金トリオがバックの《 Doctor Feelgood 》、あのバンド名の由来となったタイトルからしてシビレますが、パワフルなジョニー・キッドのヴォーカルに、パイレーツのビートがとにかく強烈!