NAKAMICHI LX-3 CASSETTE DECK



カセットテープとは、1962年にオランダのフィリップス社が開発したもので、磁気テープをプラスチックケースに収めたものです。コンパクトカセットが正しい名称です。Cassetteとはフランス語で「小さな箱」「宝石箱」という意味です。つまり、それは貴重なものを大切にしまっておく特別な箱だったのです。
カセットテープが登場した時、フィリップスは特許料を一切徴収しなかったため、爆発的に普及しました。そして1979年に発売されたSONYの「ウォークマン」は日本が世界に誇れる大ヒット商品となりました。ハード・ソフトとも日本がNo.1の品質と生産量を誇っていたメディアでしょう。
カセットテープ売上のピークは80年代中頃で、年間9億本に達したとあります。ウォークマンだけでなく「FMエアチェック」「カーステレオ」「語学教材」等、カセットがあったからこそ普及した文化は計り知れないものがあります。カセットがここまで延命できたのも家庭用ビデオのVHS-ベータ戦争、現在の記録可能DVDのように複数の規格が乱立せず、サイズ・トラック・スピードを頑なに変更せず、そのなかで高性能技術を日本のメーカーが中心になって競ってきたからだと思います。
装置にセットするだけで気軽に使うことが出来る保存媒体ですが、音質の問題や長期保存の際の品質劣化などを理由に、というより、CD等の発明により最近ではあまり使われなくなってきています。
しかし、米国を始め諸外国ではCDのように扱いに神経を使うことのないカセットテープは根強い人気があります。特に車では振動にも強くラフな扱いにも耐えるカセットテープは捨てがたいものがあります。また、我が国では演歌のカセットテープがCDを上回る売れ行きが未だに、あるようです。(よくある通信販売など)MDやCD、mp3(iPod)、携帯電話に押されて非常に影が薄くなっていますが、現在でも録音メディアとして活用している方も多いのではないでしょうか?
私も愛用者です。昔、採り置いたライヴ音源とか、FM番組のカセットテープを大切にしていて今は、CDへダビングしています。使用しているのは、ナカミチの2ヘッド、デュアルキャプスタンデッキ、LX-3という機種です。2ヘッドなのにデュアルキャプスタンという仕様で今でも人気の高いモデルです。すでにナカミチは廃業していますが、カセット・デッキの開発に力を注いだ珍しい企業です。大変に残念です・・・
BEATLESの企業販促用カセットです。HEINEKEN BEERのものです。