21回目の曲目

2010年3月6日(土)15:00〜16:00
来日も近いキャロル・キング、今回はジェリー・ゴフィン−キャロル・キング作品集です。

ウィル・ユー・ラブ・ミー・トゥモロー・・・ シュレルズ
サム・オブ・ユア・ラビン・・・ パリス・シスターズ
ファニー・フェイス・・・ シェリー・フェブレー
ハニー・アンド・ワイン・・・ ホリーズ
ドント・ブリング・ミー・ダウン(炎の恋)・・・アニマルズ
ゴーイン・バック・・・ バーズ
ランディー・・・ アール・ジー
ウィー・ラブ・アンド・ラーン・・・アール・ジー
アイ・ゲット・フォー・ラビング・ユー ・・・ロネッツ
ヘブン・イズ・ビーイングウイズ・ユー・・・ジャッキー・デ・シャノン
キープ・ユア・ハンズ・オフ・マイ・ベイビー・・・ リトル・エバ
ハーフウェー・トゥー・パラダイス・・・ボビー・ビントン
スノー・クィーン・・・ ロジャー・ニコルズ
ソー・ファラウェー・・・ ロッド・スチュワート
イッツ・トゥー・レイト・・・ エィミー・グラント


1. Will You Love Me Tomorrow ・・・ The Shirelles
1960年シュレルズ゙に提供したこの曲がゴフィン−キングの自作曲として初の全米1位、映画『ビッグ・ウェンズデイ』のパーティー・シーンで「ウィル・ユー・ラヴ・ミー・トゥモロウ」がかかっていた光景が忘れられない。

2. Some Of Your Lovin' ・・・ The Paris Sisters
アルベス(Albeth)、シュレル(Sherrell)、プリシラ(Priscila)の三姉妹からなるグループ。1961年にGregmark Labelからフィル・スペクターのプロデュースで「Be My Boy」(56位)を出し、続く「I Love How You Love Me」(忘れたいのに)が大ヒット(5位)して名前が知られるようになりました。

3. Funny Face ・・・ Shelley Fabares
子役時代から活躍した女優です。1958年から放送されたスィートなホーム・コメディ「うちのママは世界一」で子供役を演じて人気を集めました。1962年にシェリーがいやいや吹き込んだのが「ジョニー・エンジェル」です。すぐに全米1位のヒット曲になりました。

4. Honey & Wine ・・・ The Hollies
ホリーズというバンド名はメンバーが好きだったバディ・ホリーBuddy Holly)をヒントにという説があるが定かではない。Bus Stop / Stop ,Stop ,Stopの大ヒットがある。


5. Don't Bring Me Down ・・・The Animals
イントロのファズ・トーンが実に印象的。確か、メンバーのチャス・チャンドラーが自分のバンドで一番好きなのはこの曲だという話を聞いたことがあります。

6. Goin' Back ・・・ The Byrds
1965年にボブ・ディランの作った「ミスター・タンブリン・マン」でデビュー。次いで『旧約聖書』の「コヘレトの言葉(伝道の書)」3章を元に曲をつけたピート・シーガーの「ターン・ターン・ターン(Turn, Turn, Turn! (To Everything There is a Season))」が発売されたが、これら2曲はバーズのシンボル的な曲となった。Goin' Back はThe Notorious Byrd Brothers (名うてのバード兄弟、1968年) に収録されている。

7. Randy ・・・ Earl Jean
8. We Love & Learn ・・・ Earl Jean
Earl JeanはThe Cookiesのリード・ボーカルです。The Cookies は、'62年に Goffin − King 作の「Chains」のヒットで世に出ます。翌'63年にも同じく Goffin−King の「Don't Say Nothin' (Bad About My Baby)」が大ヒット。その後、たくさんの曲を吹き込んでいます。

9. Is This What I Get For Loving You ・・・ Ronettes
最初はダーリン・シスターズと名乗っていたが、すぐにロニー&レラティヴス(Ronnie & The Relatives)と名前を変え、その後グループ名をロネッツとするに至った。コルピックス(Colpix)レコードにスカウトされ1961年にレコードデビューをする。しかしながらヒットに恵まれなかった。ロニーの姉のエステルがフィル・スペクターのプロダクションに連絡を入れてみたところスペクターは会う事を承諾、そこで行われたオーディションでロニーの声にスペクターが興味を持ったことにより、ロネッツは彼の持つフィレス(Philles)レコードと契約を交わす事となる。後にロニーとスペクターは結婚・離婚をする。代表作は"Be My Baby(ビー・マイ・ベイビー)"、"Baby, I Love You(ベイビー・アイ・ラヴ・ユー)"、" Breakin' Up(ブレーキンナップ)"そして"Walking In the Rain(恋の雨音)"など。

10. Heaven Is Being With You ・・・Jackie De Shannon
600曲を越す作品を生み出している才女。Needle And Pins. When You Walk In The Room,What the World Needs Now, Put a Little Lovin' in Your Hear, Dum Dumは代表曲。1960年代中頃、エルヴィスと恋仲になる。

11. Keep Your Hands Off My Baby ・・・Little Eva
10代でGerry Goffin/Carole King夫妻のベビーシッターになりますが、夫妻がThe Loco-Motionのデモテープを彼女に歌わせたことがキッカケで1962年同曲でデビュー、同年8月に米国で1位,英国で2位と世界的ヒットを記録。
その後もKeep Your Hands Off My Babyが米国で62年12月に12位,英国で63年1月に30位、63年にLet's Turkey Trotが米国20位,英国12位などアメリカン・ドリームを実現しています。
また正式にはクレジットされていませんが、Little Evaが女性ボーカルとして参加したSwinging On A Starが、男性R&BシンガーBig Dee Irwinのソロクレジットで同63年に米国で38位,英国で7位を記録しています。


12. Halfway To Paradise ・・・ Bobby Vinton
1964年にボビー・ヴィントンが歌いヒットした「ミスター・ロンリー」は、ラヂオ番組JET STREAMのテーマ曲としても有名である。この曲は、その後レターメンにもカバーされてヒットした。
オリジナルを歌ったのはトニー・オーランドで、後にドーン(DawnもしくはDawn featuring Tony Orlando)という名で1971年に「ノックは3回(Knock Three Times)」や1973年に「幸せの黄色いリボン」などをヒットさせました。「幸せの黄色いリボン」はその後ポップスのスタンダードとなり、多くの歌手にカバーされました。日本でもヒットし、映画「幸福の黄色いハンカチ」のモチーフとなったほか、大阪ガスキリン一番搾りなどのCMでも使用された。トニー・オーランドはアメリカの国民的歌手という存在ですが、トニー・オーランドの音楽や彼自身が嫌いなアメリカ人も少なくありません。トニー・オーランドというと金儲けになる(lucrative) という形容詞がついて回るようですし、 その「大衆的過ぎる」音楽性は, 決して聞きやすいとは思えない声と増幅して, 嫌いな人は本当に嫌いな芸能人となっているようです。



13. Snow Queen ・・・ Roger Nichols & The Small Circle Of Friends
この曲が入っているオリジナル・アルバムはザ・シティという3人組のグループで、タイトルは「夢語り」。キャロル・キングとギタリストのダニー・クーチマー、ベーシストでキャロルの2番目の夫になったチャールズ・ラーキーである。ちなみにドラマーは、のちにデレク&ザ・ドミノスに加わったジム・ゴードンです。
彼女は1968年に最初の夫のジェリー・ゴフィンとは離婚し、離婚した後まもなくチャールズと結婚したようで、ニューヨークから西海岸に引っ越して、そこでダニーとバンドをつくり、アルバムを制作・発表したのがこのアルバムだったのですが、商業的にはほとんど散々な出来でした。
しかし、内容的には素晴らしいとしかいいようがない!ゴフィン&キングの曲だけでも12曲中6曲も収められているし、その中のいくつかは他のバンドやミュージシャンもカバーしています。
 例えば、1曲目の"Snow Queen"はロジャー・ニコルズが取り上げていて、今回の特集で聴くことができます。"I Wasn't Born To Follow"はザ・バーズが、"Man Without A Dream"はザ・モンキーズが、そして"That Old Sweet Roll(HI-DE-HO)"はB,S&Tがカバーしています。
 この3人で作ったアルバムは、これが最初で最後です。その後、キャロル・キングはソロで有名になり、ダニーとチャールズはジョー・ママという違うバンドを結成してアルバムを発表することになります。
そう考えれば、このアルバムは彼らにとっては成功への布石の一歩になる習作だったのかもしれない。隠れた佳作というのはこういうものを指しているのだろう。さらに、この名曲"Snow Queen"を取り上げたRoger Nichols & The Small Circle Of Friendsというレコードも隠れた佳作と言えるだろう。



14. So Far Way ・・・Rod Stewart
15. It's Too Late ・・・ Amy Grant
この2曲は302週(うち15週1位)に渡って全米チャートにランキングされる不朽の名盤『つづれおり(Tapestry)』からです。


ここからは、ON AIR出来なかった曲です。
Right Girl ・・・Carole King
1958年、ABCパラマウント・レコードからシングル・デビュー。しかしながらその後ABCやRCAなどに残した4枚のシングルは何れも失敗に終わり、一旦歌手としてのキャリアは頓挫することとなる。

One Wonderful Night ・・・ The Honey Bees
The Cookiesの「Chains」はビートルズがそのファーストアルバム”Please Please Me”(1963)でカヴァーしたことで半永久的に音楽史に足跡を残すことになった。The Honey Bees、The Palisades, The Cinderellasはともに変名のグループ。メンバーの変遷には諸説がありその原因はアルバイト的に仕事の都度メンバーが入れ替わっていた事にあるらしい。Ray Charles のバックをThe Raelettesの名前で務めるなど数多くのアーティストのコーラスを担当した。

I'm Into Something Good ・・・ Herman's Hermits
The CookiesのEarl Jeanがオリジナルだが、「朝からゴキゲン」というタイトルで日本でもヒットした。


I Need You ・・・ The Walker Brothers
The Walker Brothers と言えば、最も成功した Phil Spector サウンドのフォロワーであり、「Make It Easy On Yourself」や「The Sun Ain't Gonna Shine Any More」をはじめとして、特にイギリスで成功を収めたグループとして知られています。そんなことから彼らはイギリスのミュージシャンとよく間違われますが1964年にウエスト・コーストで結成されたアメリカのグループです。
 Scott Walker こと Noel Scott Engel、John Walker こと John Maus、Gary Walker こと Gary Leeds の3人のメンバー。


Pleasant Valley Sunday ・・・ The Monkeys
日本では「恋の合言葉」がA面で、Pleasant Valley Sundayは、B面扱いでした。アルバムとはミックスが異なり、ミッキーのボーカル、コーラスの入り方、サイケデリックなエンディングなどに違いが見れます。

Some Kinda Wonderful ・・・ Jay & The Americans
前身はニューヨークのイタロ・ドゥ・ワップ・グループ、ハーバー・ライツ。62年にデビューを果たす。70年の解散までに、17曲ものナンバーをヒット・チャートに送り込んだ。そのレパートリーはほとんどカヴァーであったため、リアル・タイムでは単なるポップ・グループと見られがちだったが、現在ではブルー・アイド・ソウルがかったロック・グループのハシリとしての再評価も得ている。
また後期の準メンバーであったドナルド・フェイゲンウォルター・ベッカーは、その後スティーリー・ダンを結成して成功。

Sometime In The Morning ・・・ Barley Bree
アイリッシュケルト音楽グループです。


One Fine Day ・・・ The Shiffons
DOCTOR OF HEARTSからSWEET TALKING GUY、勿論大ヒットのONE FINE DAYやI HAVE A BOYFRIENDなどなどCHIFFONSって本当にいい。カバー曲もよい。エンジェルスのMY BOYFRIEND'S BACKや、シュレルズのWILL YOU STILL LOVE ME TOMOROW、レスリー・ゴーアのIT'S MY PARTY など。


A Natural Woman ・・・ Aretha Franklin
1960後半の作品群が特に有名で、オーティス・レディングと共にサザン・ソウルの隆盛に寄与した。1987年に女性としては初めてロックの殿堂入りを果たした。
1967年にレディングが飛行機の墜落により死去したことがきっかけで飛行機恐怖症になり、海外公演を行わなくなった。




Up On The Roof ・・・ Julie Grant
Up On The Roof ・・・ Laura Nyro
Laura NyroのUp On The Loofは、アルバム “Christmas And The Beads Of Sweat”に収録。彼女にとって Carole Kingはかつてラジオから流れていた多くのヒット・ソングを作曲した憧れの女性でもあったであろうし、同じニューヨークを舞台に活動を続けるソングライターの一人として、常に道しるべとしてきた人であったに違いないと思われます。カヴァーした曲が若いときに耳にしていたであろうこの曲であったということにそうした一端を感じます。
アルバム“Gonna Take a Miracle”にはUp On The Roof とA Natural Womanライヴ・ヴァージョンが収録されている。Up On The Roof のオリジナルはThe Drifters。