THE VENTURES MYSTERY TOUR 32

29.The Horse [#128](renamed "On the Scene" and "Ventures Today") 8/1968 について取り上げます。

Liberty LST-8057(STEREO) 1968.8
このアルバムからステレオ・レコードのみの発売になる。
また、リード・ギターがノーキー・エドワーズからジェリー・マギーへ代わる第1弾のアルバムです。ポップス志向からいきなりファンキーなソウルのカバーが増え期待を抱かせましたが・・・




A
1.The Horse
2.Here Comes The Judge
3.Licking Stick-Licking Stick
4 Crazy Horse
5.The Gallop
6.Grazing In The Grass
B
1.Medley: Walk-Don't Run/Land Of 1,000 Dances
2.Soul Breeze
3.Jumpin Jack Flash
4. Choo Choo Train
5. Horse Power
6.Tip-Toe Thru The Tulips With Me

1970年頃に"On the Scene"とタイトル、ジャケを変えて再発しています。レーベルはThe Horse のままです。











カバー曲

A-1.The Horse

CLIFF NOBLES & CO.の曲、ヴァーチュー(Virtue)録音ソウルで、全米ポップ/R&Bの両チャートで最高2位を記録した彼らの代表作品となるワンヒットワンダーです。50年代の後半から俄かに続いていた“動物ものダンス”の新種で、“馬”をモチーフにしたインストゥルメンタル・ダンサーです。ファンキーなリズムに乗せて、火を吹く様なホーンや、メロウなギターが主軸となったフィラデルフィアソウルの名作。


A-2.Here Comes The Judge


ショーティー・ロングのヒット曲。全米ポップチャート8位/R&Bチャート4位を記録したベストトラックです。当時のコメディーTV番組「ローマン&マーティンズ・ラフ・イン」にインスパイアされて制作された、アルバムタイトルにもなった彼の代表作品です。
イントロ部分の台詞は、番組出演者でもあった『サミー・デイヴィス Jr.』によるものです。


A-3.Licking Stick(Part.1&2)


ジェイムス・ブラウン」御大、’67年R&Bチャート2位、ポップチャート14位の大ヒットとなった、ギター・リフも最高な極上ねっちょりミッドテンポ・ファンク大名曲!


A-6.Grazing In The Grass

ヒュー・マセケラのヒット、黒人ジャズ・トランペット/フリューゲルホーン/コルネット奏者/作曲家/シンガー。1939年南アフリカ共和国生まれ。本名「Hugh Ramopolo Masekela」。50年代はアフリカを拠点に活動し、Alfred Herbert's African Jazz Revue等に参加しています。60年〜64年の間にニューヨークのマンハッタン・スクール・オブ・ミュージックに在籍し、クラシック・トランペットを修得。68年の全米No.1ヒット「Grazin' in the Grass」が有名です。67年にはモンタレー・ポップ・フェスティバルにも出演しています。

全米ポップ/R&Bの両チャートで最高1位を記録した彼の代表作品です。ファンキーなグルーヴに乗せ、エモーショナルな2管トランペットがメロディーを気持ち良く吹き上げるプリミティヴなジャズ・ファンクの名作!スムース・ジャズの定番としても人気の作品です。翌69年にはポップ・ソウル・グループの『The Friends of Distinction』が歌詞付きでカバーしてヒットしています。

裏面は「パタ・パタ」のヒットでおなじみ、奥さんでもあった『ミリアム・マケバ』作によるアフリカ民謡風の妙作。


B-1.Medley: Walk-Don't Run/Land Of 1,000 Dances


Land of a Thousand Dances (邦題:ダンス天国)は1962年にR&Bシンガーのクリス・ケナー(Chris Kenner)によって書かれた楽曲。Land of a 1000 Dancesとも表記される。60年代のR&B、ソウルナンバーを語るには欠かせない曲である。
R&Bのスタンダードとして現在までに多くのアーティストがカバーしているが、特に1966年にウィルソン・ピケットWilson Pickett)がカバーしたバージョンが有名(というか、「ダンス天国」といえばこれを指すことが多い)。アルバム「The Exciting Wilson Pickett」に収録され、R&Bチャートで1位を獲得、ポップチャートでも最高6位という大ヒットを記録した。

B-3.Jumpin Jack Flash

B-4. Choo Choo Train

7月6日付ビルボード誌で、ボックス・トップスが歌って26位にランクされました。作詞作曲はエディー・ヒントンとドニー・フリッツ。



B-6.Tip-Toe Thru The Tulips With Me


異端性と天才性との間を綱渡りするかのような「ギリギリの」立ち居振る舞いで多くのファンをつかんだタイニー・ティムことハーバート・コーリーは、 1932年ニューヨーク生まれの奇才。186cmの長身と、その大きさにはあまりにも不釣り合いなウクレレ、一度見ただけで記憶に貼りつく大きなワシ鼻、長いカーリー・ヘア、そして中性的な身のこなしなどが、活況を呈していた60年代のグリニッジ・ヴィレッジで注目された。やがて話題はどんどん肥大化し、映画やコメディ、エド・サリバン・ショウに代表されるテレビ番組などに相次いで出演。それがリプリーズ・レーベルとの契約に結びつき、すでに30代半ばだった1968年にニルソン、カーリー・サイモンなどを手がけてきたリチャード・ペリーのプロデュースによる『God Bless Tiny Tim』をリリースした。ファルセットからバリトンまでの(ちょっとばかり気持ち悪くもある)ヴォーカル・ワークを駆使したこのアルバムは全米7位、20 万枚を超えるヒットとなり、ブロードウェイ・ミュージカルでおなじみの楽曲をリメイクしたシングル「Tip-Toe Thru」「The Tulips With Me」も最高位17位の大ヒットを記録している。キワモノ的なイメージが強いとはいえ、その音楽性からは古き良きアメリカン・ミュージックへの深い愛情が感じられ、音楽的にも評価が高い。なお彼は 1996年、ミネアポリスで「Tip-Toe Thru The Tulips With Me」を演奏中に倒れ、64歳の若さで他界している。